自動車メーカーで働くおじさんのブログ

自動車メーカーで働くおじさんが思った業界ニュースや日々の愚痴とか

日産NOTE e-POWER 最新情報

発表・発売以来非常に高い人気を誇っていて、コンパクトカーでNo.1の地位を確固たるものにしている日産のNOTE e-POWER。

 

これまでのハイブリッドカーとは全く違う方向を向いており、電気自動車としての進化の過程を歩んでいます。推進力はモーターの動力だけですが、モーターの方が内燃機関よりもレスポンスが良く、リニアな特性を持っていますので、加速性能は抜群です。ユーザーの方の評判は上々のようですので、今後も販売は好調が続くのだと思います。

 

そんなNOTE e-POWERをこれから購入しようかと検討されている方に向けて、最新情報を紹介していきましょう

 

1.NOTE e-POWERのラインナップ

発売以降爆発的な人気を誇っているNOTE e-POWERですが、いくつかのグレードがラインナップされているので、予算に応じた検討ができるようになっています。NOTE e-POWERは標準仕様車でベースモデルが3モデル、ブラックアローが設定されているのが2モデルで、3グレード5モデルとなります。ラインナップは次の通りです。

 

標準仕様車

NOTE e-POWER S
NOTE e-POWER X、NOTE e-POWER X ブラックアロー
NOTE e-POWER MEDALIST、NOTE e-POWER MEDALIST ブラックアロー

f:id:carcar_life32:20180609104558j:plain
NOTE e-POWER MEDALIST

 

 

f:id:carcar_life32:20180609104807j:plain
NOTE e-POWER MEDALIST ブラックアロー

 

NOTE e-POWERには特別仕様車およびオーテックバージョン、NISMOバージョンが設定されています。そのラインナップは以下のようになります。

 

特別仕様車
 NOTE C-Gear
オーテックバージョン
 NOTE e-POWER Mode Premier
NISMOバージョン
 NOTE e-POWER NISMO

 

f:id:carcar_life32:20180609105040j:plain

 

これらのクルマは、ベース車に対しかなりのカスタマイズが施されています。標準車ではオプションに設定されているものが標準装備されていたり、これらのモデルだけに専用に設定された装備があったりと、特別感の強いモデルばかりのラインナップになります。

 

2.NOTE e-POWERのパワートレインと性能

日産オリジナルのレンジエクステンダーEV NOTE e-POWER。燃費性能に非常に優れたクルマです。まずはどんなパワートレインが搭載されているのか見てみましょう。

 

搭載パワートレイン
HR12DE型1.2L 直列3気筒 DOHCエンジン(発電専用)
EM57型 交流同期電動機

エンジンは発電専用なので、ガソリン車に搭載しているエンジンと方式は同じものの、発電効率のみに特化した開発がなされたエンジンです。したがって、のちに述べますが、非常に燃費性能が高いものになっています。

 

f:id:carcar_life32:20180609105349j:plain
e-POWERユニット

 

次に、このパワートレインの性能を見てみましょう。

 

動力性能

最高出力80kW(109PS)
最大トルク254N・m(25.9kgf・m)

 

この性能は100%モーターによるものです。モーターは回転の立ち上がりが早く、非常にレスポンスがいいので、出足に関しては2.0Lターボエンジンよりも素早く加速できる、非常に優れた性能を有しています。非常に太いトルク性能をもっていますので、加速感はかなりのものです。

f:id:carcar_life32:20180609105643j:plain
加速特性

 

 

燃費性能

燃費性能はグレードによって若干異なります。これは装備の違いによって車両重量が異なるためです。燃費性能に関しては、下位グレードのほうが車両重量が軽い分だけ良くなります。

e-POWER S JC08モード燃費37.2kn/L

e-POWER X JC08モード燃費34.0km/L

e-POWER MEDALIST JC08モード燃費34.0km/L

 

いずれのグレードにおいても、クラストップの燃費です。このクラスのハイブリッドカーというのはトヨタやホンダが先に市場投入していたのですが、NOTEにもe-POWERが設定されたことで、より競争力が上がりました。その結果コンパクトカーNo.1の販売台数を誇っているのです。

 

参考までにライバル車の燃費性能について触れておきます。最も燃費の良いグレードの値を載せています。

トヨタアクア(S”Style Black)”  JC08モード燃費34.4km/L

ホンダフィット(HYBRID・L Honda SENSING) JC08モード燃費34.0km/L

 

このようにライバル車よりも燃費性能が良いのです。人気が高い理由の一端が垣間見れます。

 

3.NOTE e-POWERの装備

NOTE e-POWERが燃費性能や動力性能に優れているということがわかりました。では装備の充実度はどうなのでしょうか?

 

まずは下位グレードであるe-POWER Sの標準装備を見てみましょう。

 

NOTE e-POWER Sの標準装備

ハロゲンヘッドランプ(マニュアルレべライザー付、プロジェクタータイプ)
サイドターンランプ付電動リモコンカラードドアミラー
プッシュパワースターター(e-POWER専用ブルーLED)
インテリジェントキー
e-POWER専用ファインビジョンメーター
オートエアコン
185/65R15 88Hタイヤ&15インチフルホイールカバー
SRSエアバッグシステム〈前席〉
ABS(アンチロックブレーキシステム)
EBD(電子制御制動力配分システム)
VDC(ビークルダイナミクスコントロール[TCS機能含む])
ヒルスタートアシスト
車両接近通報装置
エンジンイモビライザー

 

このように、下位グレードであっても装備は結構充実しています。

 

それでは上位グレードのMEDALISTの標準装備を見てみましょう。

 

NOTE e-POWER MEDALISTの標準装備

NOTE e-POWER Sの標準装備に加え

LEDヘッドランプ
ハイビームアシスト
インテリジェント オートライトシステム
リヤ間けつ式ワイパー
フォグランプ
本革巻ステアリング
ステアリングスイッチ(クルーズコントロール、オーディオ、ハンズフリーフォン)
パワーウインドウ〈フロントドア・リヤドア〉
日産オリジナルナビ取付パッケージ
運転席シートリフター(ラチェット式)
リヤ可倒式シート6:4分割
運転席&後席アームレスト
インテリジェント エマージェンシーブレーキ
LDW(車線逸脱警報)
185/65R15 88Sタイヤ&15インチアルミホイール
インテリジェント クルーズコントロール
インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)

 

上級グレードになると、かなり装備が充実しています。車両本体の価格差以上の装備の差がありますので、予算が許すのであれば、上位グレードを購入することをおすすめします。

 

4.NOTE e-POWER NISMO

NOTE e-POWERには最上級仕様のNISMOバージョンが設定されています。NISMOバージョンは、長年のレースで得たノウハウを活かした設計になっています。空力特性を極限まで追求し、パワートレインも高出力にチューニングし、足回りまでも強化されています。走りの3要素である「走る」「曲がる」「止まる」を高次元で実現していますので、ドライブしていて非常に楽しくなるクルマです。

 

NOTE e-POWER NISMOは、外観上も標準車とは全く異なります。ドアミラーやフロントスポイラーサイドアンダースカートなどが赤く彩られていますので、非常に鮮やかになります。さらにフロントバンパー回りもNISMO専用設計になっています。

 

NOTE e-POWER NISMOならではの特別な装備がいくつか設定されています。

 

NOTE e-POWER NISMOの専用装備

NISMO専用エンブレム(フロント/リヤ)
e-POWERエンブレム
専用フロントバンパー
YOKOHAMA DNA S.driveタイヤ&16インチアルミホイール
専用エキゾーストテールエンド(テール径:Φ85)
専用アルミ製アクセル・ブレーキペダル
専用アルミ製フットレスト(nismoロゴ入り)
専用チューニングコンピューター(VCM)
専用サスペンション
フロント強化スタビライザー
専用ボディ補強
専用車速感応式電動パワーステアリング
e-POWER専用ファインビジョンメーター(nismoロゴ入り)
専用スエード調スポーツシート(nismoロゴ入り、レッドステッチ付)&ドアトリムクロス

この他、NISMO共通の装備もあります。

 

NOTE NISMOの共通専用装備

専用フロントグリル
専用リヤバンパー(リヤフォグランプ付)
専用ルーフスポイラー
専用サイドシルプロテクター
シャークフィンアンテナ
専用LEDハイパーデイライト(車幅灯連動)
専用本革・アルカンターラ巻3本スポークステアリング

 

非常に豪華な装備になっています。特にエアロ系や車体剛性向上アイテムはNISMOならではのこだわりと言えるでしょう。

 

NOTEに限らず、日産のNISMOバージョンというのはどのクルマでも特別な位置づけになっています。標準車のカスタマイズでは決して実現できないものですので、走りをとことんまで追求されたいのであれば、頑張ってNISMOバージョンを購入することをおすすめします。

 

最後にNOTE e-POWER NISMOの特徴的な外観写真を載せておきます。見ているだけでわくわくしてくると思います。あこがれのクルマであることを彷彿させてくれるエクステリアです。

 

f:id:carcar_life32:20180609110535j:plain
NOTE e-POWER NISMO

日産GT-R NISMOスペック紹介

日本が産んだスーパースポーツカー日産GT-R。その中でも異彩を放つのがGT-R NISMOです。まさにスーパーカーです。極限まで研ぎ澄まされたスペックは世界最高レベルです。そんな国産スーパーカーGT-R NISMOのスペックについて紹介していきます。

 

1.エクステリア

GT-R NISMOはフロント&リアアンダースポイラーやサイドシルスポイラー下部にアクセントとなるレッドラインを施していることで、一目でそれだとわかるエクステリアになっています。このエクステリア自体が、すごく特別な何かを感じさせてくれます。 フロントグリルやバンパーから、サイドシル、リアバンパーに至るまで、エアロダイナミクスを極限まで追求しつくしたフォルムになっています。そのフォルムは、空気抵抗やダウンフォース、冷却性能を高次元でバランスさせています。その結果、300km/hでノーマルのGT-Rに対し、さらに100kgのダウンフォースを発生させており、SUPER GTでの経験やノウハウが惜しげもなく注ぎ込まれています。

 

2007年に登場して以来、常に進化し続けているGT-R NISMO。歴代GT-Rの中で最強であること以上に特別な存在になっています。シャープなボディが、見ただけで素晴らしい走りを予感でき、わくわくさせてくれるのです。

f:id:carcar_life32:20180517104457j:plain
GT-R NISNMO (ブリリアントホワイトパール)

 

GT-R NISMOのカラーバリエーションは、クールなモノトーンから、鮮烈なレッドまで全4色をラインアップしています。


ブリリアントホワイトパール

メテオフレークブラックパール

アルティメイトメタルシルバー

バイブラントレッド


上の写真はブリリアントホワイトパールです。NISMOのパッションを表現したレッドラインが鮮やかに浮かび上がり、おしゃれな感じがするカラーコーディネートです。

 

また、最もスーパーカーらしいカラーが、バイブラントレッドです。フェラーリーのイタリアンレッドの影響かも知れませんが、スーパーカーと言えばレッド、そんな鮮やかなレッドです。この鮮やかなレッドのGT-R NISMOでアウトバーンを走ってみたいですね。

 

f:id:carcar_life32:20180517104723j:plain

バイブラントレッド

2.インテリア・コクピット

GT-RNISMOはインテリアやコクピットも特別なものになっています。

 

まずはコクピットに関して紹介していきましょう。GT-R NISMO専用のカーボンバックバケットシートを採用しており、走りの歓びを全身で感じるコックピットになっています。サーキットのコーナリングで発生する強烈な横Gに対応し、ドライバーの身体を確実にサポートしてくれます。滑りにくさと触感のよさを求めて、シート、ステアリング、インスト上面にまでアルカンターラを採用しています。コックピットのデザインも一新され、そこに座るだけ感動する質感があります。

 

インテリア全体は、ブラックをベースにレッドのステッチなどをところどころに施しており、スポーツカーらしく落ち着いていながらも、官能的なデザインになっています。

 

f:id:carcar_life32:20180517104936j:plain

コクピット

 

3.パワートレイン・ドライブトレイン

スーパースポーツカーGT-R NISMOを支えるパワートレインやドライブトレインはどんな性能を有しているのでしょうか?まずは心臓ともいえるエンジンについて見ていきましょう。


GT-R NISMO搭載エンジン

VR38DETT型V型6気筒DOHCツインターボエンジン

クローズドデッキシリンダブロック

溶射ボア

最高出力:441kW(600ps)

最大トルク:652N·m燃費:JC08モード8.8km/L


VR38DETTはGT-R専用に開発されたエンジンです。高いPmaxに耐えうるために、クローズドデッキのシリンダブロックを採用しています。開発のベースとなったVQエンジンはオープンデッキですので、GT-R専用設計となっています。また、このエンジンは燃費向上のために、シリンダブロックのシリンダボア部に溶射という技術が採用されています。通常のシリンダライナーに比べ熱伝達が良いことから、①燃料冷却が不要になり燃費が向上する。②運転時のボア変形を抑制し、フリクションを低減できる。というメリットを持っています。

 

GT-R NISOMOのエンジンには、レースカーであるNISSAN GT-R NISMO GT3にも使用されている高効率大容量の専用ターボチャージャーを搭載しています。ノーマルのGT-Rの最高出力が419kW(570PS)、最大トルク637N・mですので、出力は5%近くも向上させています。さらに、気筒別に最適な点火時期をコントロールする気筒別点火時期制御、専用燃料ポンプや最適な燃料噴射量をコントロールするインジェクター駆動回路を採用し、排気性能、運動性能を損なうことなく出力を向上するようチューニングされています。

 

f:id:carcar_life32:20180517105148j:plain
VR38DETTエンジン

 

次に怪物エンジンVR38DETTの動力をタイヤに伝えるトランスミッションに触れてみましょう。

 

GR6型デュアルクラッチトランスミッション

Mモード(パドルシフトによるマニュアルモード)、Aモード(自動変速)切り替え式

 

トランスミッションに関してもGT-R専用に開発しています。走りを満喫するためのマニュアルモードと、イージードライブのためのオートモードが装備されていて、TPOに応じて使い分けることができます。さらにこのトランスミッションは、「R」「NORMAL」「SAVE」の3つのモードを選択できます。「R」モードを選べば、世界最速レベルの変速スピードが可能となり、スポーツカーならではの走りが楽しめます。「SAVE」モードを選べば、マイルドな変速となり、燃費性能や雪道での扱いやすさの向上も図れます。いろいろな場面で最高の走りを追求できるスペックになっているのです。

また、街乗りなどの低速走行時には、1速と2速の間を半クラッチ状態で切り替えますので、シフトチェンジ時のショックがなく、急発進もせず、安全な加速が得られます。

 

f:id:carcar_life32:20180517105416j:plain
GR6型デュアルクラッチトランスミッション

 

4.ボディ・サスペンション

「走る」「曲がる」「止まる」の3つがクルマの性能を決める重要な3要素になります。「走る」に関しては、十分すぎるほどの性能があることを理解できました。では、主に「曲がる」を担う、クルマを支えるものが、サスペンションの能力やボディ剛性になります。GT-R NISMOに採用されているサスペンションは基本構造や思想はノーマルのGT-Rと同様ですが、NISMO専用のチューニングが施されています。

 

GT-R NISMOのサスペンションは次のようになっています。

フロント:ダブルウィッシュボーン式サスペンション

リア:マルチリンク式サスペンション

 

言葉でお伝えしようとしても、イメージがわかないでしょうから、下の写真をご覧ください。

 

f:id:carcar_life32:20180517105717j:plain

サスペンション

 

GT-R NISMOのサスペンションは、タイヤの路面追従性を高めることで接地荷重変動を減らすというコンセプトです。ノーマルのGT-Rに対してさらなるパフォーマンスの向上を求めて、20×10Jのワイドリムフロントホイール+サイズアップした専用の高剛性ハブボルト、専用タイヤ、専用アッパーリンクでハイキャスター化したサスペンション、専用スプリング&ショックアブソーバーを採用しています。そして、φ17.3mmの中空リヤスタビライザーによりロール剛性を向上し、コーナリング性能の大幅な向上を実現しています。

 

しかしながら、いくら足回りを強化しても、ボディのねじれ剛性が高くないと、コーナリング時にふらついてしまいます。そこでGT-R NISMOでは、フロントウインドウフレームを強化することにより、フロントのボディ剛性を向上しています。さらにフロントとリアの変形量の差を極限まで抑えることにより、ボディの一体感がさらに高まっています。また、ボンディングボディと呼ばれる、構造用接着剤でさらにボディ剛性を高める技術も採用しています。

 

このように、GT-R NISMOは、レースで培ったノウハウや技術のすべてを注ぎ込まれているので、究極のレベルにまで研ぎ澄まされているのです。

簡単に買うことのできるような価格のクルマではありませんが、ファンにとってはあこがれのクルマです。いつかはGT-R NISMOのコクピットに座り、モンスターカーを操ってみたいものです。

 

(参考URL)

https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/nismo.html

https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/performance.html

日産スカイライン最新情報

今日は日産スカイラインの最新事情について。

 

1.V37スカイラインの概要

f:id:carcar_life32:20180507093655j:plain

最新のスカイラインはV37型という方式になります。スカイラインはV37型発売されるまでに、非常に長い歴史を築いてきました。ハコスカの時代からスカGファンは熱狂的で、今もその熱い思いはスカイラインファンに引き継がれています。

 

V37型スカイラインは、2014年に発売された現行ンモデルで、数えて13代目のスカイラインになります。これまでのスカイラインの歴史を軽く振り返ってみましょう。

 

初代スカイラインS1型が誕生したのは1957年で、当時の富士精密工業(後のプリンス自動車)から発売されました。スカイラインの販売当初は排気量は1,500ccで、現在でいえばコンパクトカー並みの大きさだったようです。この初代スカイラインはプリンス自動車が日産自動車と合併した後も1963年まで継続生産されました。ここからスカイラインの輝かしい歴史は始まったのです。

 

歴代スカイラインの型式と販売期間

初代スカイラインS1/2型:販売期間1957年~1963年

2代目スカイラインS5型:販売期間1963年~1968年

3代目スカイラインC10型 通称ハコスカ:販売期間1968年~1972年

4代目スカイラインC110型 通称ケンメリ:販売期間1972年~1977年

5代目スカイラインC210型 通称ジャパン:販売期間1977年~1981年

6代目スカイラインR30型 通称ニューマンスカイライン:販売期間1981年~1990年

7代目スカイラインR31型 通称セブンス:販売期間1985年~1989年

8代目スカイラインR32型:販売期間1989年~1994年

9代目スカイラインR33型:販売期間1993年~1998年

10代目スカイラインR34型:販売期間1998年~2001年

11代目スカイラインV35型:販売期間2001年~2006年

12代目スカイラインV36型:販売期間2006年~2014年

13代目スカイラインV37型:販売期間2014年~現在

 

このように並べてみると、往年の名車がずらりと並んでいます。特にR32スカイラインは爆発的に売れた超人気車です。スカイラインには60年以上愛され続けた歴史があり、日産をけん引し続けている名車です。ブルーバードやサニーの名称がなくなってしまった現在では、このスカイラインのみが旧き良き技術の日産の時代を思い起こさせてくれます。

f:id:carcar_life32:20180507093531j:plain

 

2.最新型スカイライン

前述の通り最新型のスカイラインは2014年に発売されたV37型になります。VQ35HR型ガソリンエンジンとHM34型モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載したモデルと、ダイムラー設計米国の日産デカード工場で生産されている274A型2.0Lダウンサイジングターボエンジンを搭載したモデルがラインアップされています。ハイブリッド車では、モーター2クラッチ方式インテリジェントデュアルクラッチコントロールが採用されており、EV走行領域を拡大しているので高速走行時でも燃費を向上しています。このハイブリッドシステムのパワートレインは最高出力268kW(364PS)を誇ります。ダウンサイジングターボの274A型エンジンは、155kW(211PS)の最高出力を生み出します。どちらも非常に優れた走行性能を誇ります。

 

簿出来タイプは4ドアセダンのみで、ハイブリッド車、ガソリン車ともに、ベースグレードの他「Type P」、「Type SP」が設定されており、さらにハイブリッド車では2WDと4WDが設定されていますので、各3グレード計9グレードのラインナップになります。

 

V37型スカイラインのラインナップは次の通りとなります。

2000ccガソリン車

 200GT-t

 200GT-t Type P

 200GT-t Type SP

3500ccハイブリッド車2WD

 350GT HYBRID

 350GT HYBRID Type P

 350GT HYBRID Type SP

3500ccハイブリッド車4WD

 350GT FOUR HYBRID

 350GT FOUR HYBRID Type P

 350GT FOUR HYBRID Type SP

 

このように用途や好みに応じて選ぶことができるよう、豊富なラインナップになっています。スカGはいつの時代でもあこがれの的ですが、最新のスカGも魅力的なクルマになっています。

f:id:carcar_life32:20180507093923j:plain

 

3.V37スカイラインの装備

上級グレードの350GT HYBRIDおよび 350GT FOUR HYBRIDでは、HEVパワー計、ダブルピストンショックアブソーバー車両接近通報装置が装備されています。一方200GT-tでは電動油圧パワーステアリング(車速感応式)とリアセンターアームレストスルー機構がそれぞれ装備されており、同じグレードであってもターボ車とハイブリッド車では装備に違いがあります。

 

このV37スカイラインでは日産初の全方位運転支援システムを全グレードに標準装備しています。全方位運転支援システムとは、先進安全技術の一つで、街中での低速走行時から高速道路での高速走行時、さらに駐車場などでの駐停車時に至るまで、あらゆるシーンを想定した全方位世界最高峰のセーフティ機能を有したものです。

 

スカイラインの装備は予防安全機能だけではありません。ドライバーをアシストしてくれる機能も備えています。例えば、コックピットに、ドライバー一人ひとりの個性に合わせられる先進の高機能DRIVING ASSISTANCEを装備しています。最3人までの運転環境を記憶し、ドライビングポジションから走りの癖までを理解して、ドライビングをアシストしてくれます。

 

このV35スカイラインはグローバルで販売されているのですが、インフィニティブランドの高品質を確かなものにするため、すべて日産栃木工場で生産されています。スカイラインが生産されるラインは、GT-RやFUGAを生産しているラインです。クルマを熟知した、また品質というものをよく理解した、特別な職人集団が生産しているのです。彼らのハイレベルな技能はほかのどの工場でも真似ができません。ですから栃木工場で生産しているのです。このスカイラインの高品質は装備以上の満足感を満たしてくれるものです。

f:id:carcar_life32:20180507094113j:plain

 

4.4気筒エンジンなのにGT?

V37スカイラインは、ハイブリッド車ではV型6気筒エンジンが搭載されているので、伝統的に6気筒エンジン搭載車のみに冠されてきたGTを名乗るのに疑問はありません。しかしながら、ターボ車に搭載されているのは直列4気筒エンジン。これまでの日産の伝統を考えるとちょっと不思議に思います。R30スカイラインが直列4気筒のFJエンジンを搭載していたがため、性能的には6気筒エンジンを上回っていたにもかかわらずGTと名乗れずRSを名乗っていたという歴史があります。

 

ではなぜ200GT-tはGTを名乗っているのでしょうか?スカイラインに搭載された4気筒ターボエンジンは、NAの6気筒エンジン並みの性能を有することから、実質的にグランツーリスモであり、GTを名乗ったということです。オールドファンにとっては何とも違和感がありますが、これも時代の流れということでしょうか?

 

ただ1点だけスカイラインに不満があるとすれば、この4気筒エンジン搭載車はあえてGTを名乗らないでほしかったという点です。スカGファンにとっては思いは同じかもしれません。それほどスカGにはこだわってほしかったと思います。

f:id:carcar_life32:20180507094328j:plain

 

5.スカイラインは永遠に

V35以降、GT-Rとは袂を分かち、独自の進化を遂げている日産のスカイライン。60年以上の歴史を築いて来ましたが、これからも20年、30年と歴史を紡いでいくのでしょう。いつの時代でもスカGはスポーツセダンファンのあこがれです。2014年に現行のV37が発表・発売されてからすでに4年を経過しているスカイライン。あと1~2年でフルモデルチェンジを迎えることが予想されます。

 

次にはどんな進化を見せてくれるのでしょうか?もしかしたらe-POWERが採用されるかもしれませんし、一層進化したハイブリッドシステムを搭載してくるかもしれません。エンジンにしても、V型6気筒にターボを積んでくるかもしれません。いろいろな可能性を予感させてくれます。

 

技術の日産を具現化しているクルマ、スカイラインGT。ほかのクルマでは決して感じることのできない走る楽しみを、我々スカイラインファンに提供し続けてくれることでしょう。そんなスカイラインの未来が楽しみです。

 

(画像)

https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/skyline.html

https://matome.naver.jp/odai/2139174015647762201

日産GT-Rの歴史

どうも、おじさんです。
GWでのんびりやっております。
先日、「日産GT-RエンジンVR38DETT開発秘話」という記事を書きましたが、今日はそのGT-Rの歴史について書きたいと思います。

日本が生んだ世界の名車、スーパースポーツカーの日産GT-R。GT-Rは日本の自動車黎明期にスカイラインGT-Rとして誕生し、レース界を席巻していました。スカGと呼ばれ、非常に高い人気を誇っていました。時代は平静に変われど、GT-Rはレース界を席巻し続け、世界の名だたるスーパースポーツカーと肩を並べる車になりました。そんなGT-Rの歴史を紐解いていきましょう。

 

1.ハコスカGT-R (PGC10型 1969年~1970年)

f:id:carcar_life32:20180502112243j:plain
PGC10型 1969年~1970年
KPGC10型 1970年~1972年

 

スカイラインGT-Rが初めて世に生み出されたのは、1969年でした。
まだ、ほとんどの家庭では自家用車を持っていない時代の事です。セダンボディで発売されたためハコスカという愛称で呼ばれていました。

 

4ドアセダンであったため、おとなしいボディに獰猛なエンジンという意味の「羊の皮を被った狼」のキャッチフレーズが先代プリンス・スカイライン2000GT-Bからそのまま受け継がれたのです。

 

1970年にマイナーチェンジされたと同時に2ドアハードトップが追加されたことに伴い、GT-Rは4ドアセダンから2ドアハードトップのKPGC10型に切り替わりました。搭載されたエンジンは、S20型直列6気筒2.0L DOHCエンジンです。このエンジンのボア系とストロークは82mm×62.8mmとショーとストロークになっていますので、高回転型のエンジンになっています。最高出力は150ps、最大トルクが18.0kgf・m、使用燃料は有鉛ハイオクガソリンでした。ハコスカGT-Rの総生産台数はPGC10型が832台、KPGC10型が1,197台と非常に少なく、現在ではプレミアがついているモデルとなっています。

 

2.ケンメリGT-R

f:id:carcar_life32:20180502112724j:plainKPGC110型(1973年)

 

2代目のGT-Rはケンメリと呼ばれるモデルです。
当時コマーシャルでのキャッチフレーズが「ケンとメリーのスカイライン。」だったことからケンメリと呼ばれています。

 

GT-RでなくノーマルのGTでも当時のあこがれのクルマでした。このケンメリGT-RではハコスカGT-Rと同じS20型エンジンが搭載されていましたが、昭和48年排出ガス規制に適合しなくなったため、たった3ヵ月後、わずか197台だけの生産・販売で打ち切りとなってしまったのです。

 

その後スカイラインジャパン(C210型)、ニューマンスカイライン(R30型)、7thスカイライン(R31型)ではGT-Rを関するクルマは販売されませんでした。そのうえ、ニューマンスカイラインでは、スカG伝統の直列6気筒を搭載したモデルすら販売されなかったのです。そのためケンメリGT-Rは非常にレアなクルマとして人気が高く、発売から20年以上たった1990年代でも乗り続ける人がいたほどです。搭載されたS20型エンジンの詳細については、前章ハコスカGT-Rをご覧ください。

 

3.R32GT-R

BNR32型(1989年~1994年)

スカイラインGT-Rが復活したのは、ケンメリGT-Rが販売を打ち切ってから16年後の1989年です。待望のGT-R復活を迎えたのです。しかもR32 GT-Rは4WDになり、RB26DETTという新しい直列6気筒とともに登場したのです。

 

RB26DETTはスカイラインGT-R専用のエンジンとして開発され、最高出力は280pに達したのです。当時は技自動車業界の自主規制により、最高出力は280pに制限していました。しかしながらこのエンジンは、テストベンチ上で、1気筒燃焼していなくても280psを出したという日産内部での逸話があります。真偽は定かではありませんが・・・

 

R32GT-Rはエンジン性能が非常に高かったのですが、ブレーキの性能がエンジン性能に追い付かず、走るけれども止まらないと酷評を受けたこともあります。 しかしながら、べースとなったR32自体がスタイリッシュで人気が高かったことも手伝い、販売は好調だったようです。

 

4. R33GT-R

BCNR33型(1995年~1998年)

 

復活後のGT-R第2弾は、R33GT-Rです。
ノーマルのスカイライン発売から1年5か月後に発売されたR33GT-RのエンジンはR32と同じ型式のRB26DETTであったが、モデルチェンジにより増加した車両重量に対応するため、過給圧のUP、バルブタイミングや吸排気系、圧縮比、フリクションロスの見直しなどの改良により、カタログスペック上は変わらぬ280psながら、実質的にはパワーアップしていました。

 

マフラーなどの吸排気系を社外品に換えたり、パワーリミッターを解除すれば、実測値で400PS以上発生してしまうという怪物エンジンで、自主規制は形式上のものとかしていました。R32からはボディ剛性が向上し、ブレンボ製ブレーキキャリバーを全車標準装備とし、R32時代の課題を克服し、「走る」「曲がる」「止まる」という走りの3要素を高いレベルで成立させています。

 

ベース車のノーマルスカイラインが、エクステリアデザインの不評から販売は決して好調とは言えませんでしたが、GT-にはその影響は全くなく、非常に多くの台数を販売しています。今でも中古車市場でプレミアがつき高値で取引されていることからも、その人気ぶりがわかると思います。

 

5.R34GT-R

BNR34型(1999年-2002年)

 

R34GT-Rが発売されたのは1999年で、21世紀間近という時でした。このモデルが“スカイライン“GT-Rとしては最後になりました。

 

先代BCNR33型で不評であったボディにテコ入れをし、ホイールベースで55mm、全長で75mmサイズダウンさせて若干小ぶりになっています。その結果走行性能は格段に向上しています。またR34GT-Rでは量産車で初めてのアドバンスドエアロシステムが採用されています。エクステリアデザインは全体を直線基調のデザインとし、ヘッドランプも吊り目タイプのものに変更されました。

 

そしてスカG伝統の丸型4灯テールランプは、それまでの均一サイズから、内側のテールランプを小さくし、中心に方向指示器、制動時は外側のテールランプのみ赤く点灯するスタイルへと変更されました。R34スカGはエクステリアデザインが好評で、ノーマルのスカGも人気車種となりました。当然GT-Rも非常に高い人気でした。

 

しかしながらこのころからGT-Rはスーパースポーツカーへの道を歩み始め、庶民には手の届かない高根の花へと変貌していきました。記憶は定かではありませんが、当時の価格は777万円くらいだったと思います。当時マーチなら8台買えると揶揄されたこともあります。

 

6.R35GT-R

f:id:carcar_life32:20180502113453j:plain
R35型(2007年~現在)

 

2度目の生産中断から5年を経て、代世代のGT-Rが登場しました。
このモデルから、スカイラインGTとは袂を分かち、GT-R専用のボディとなりました。

 

R35GT-Rはパドルシフトの6速DCTになり、エンジンもこれまでの直列6気筒からV型6気筒へと変化しています。このGT-R専用に開発されたVR38DETTエンジンは、初期の開発をコスワースに委託しており、よりレーシングカーに近いエンジンに変貌しています。

 

発売当初の最高出力は353kW (480PS)であり、歴代のGT-Rとして非公式な記録を含めても最高のパワーを誇っています。このエンジンは年々進化を遂げ2018年現在ではノーマルで419kW((570PS)、NIOSMOチューンでは441kW (600PS)まで到達しています。また、トランスアクスルを車体後方に搭載したことで、前後の重量バランスの最適化も果たしています。走りの3要素「走る」「曲がる」「止まる」をこれまで以上の高いレベルで実現しているのです。

 

すべてが新開発であったR35GT-Rは価格設定も従来のGT-Rとは異なり、1,000万円を軽く超えるものとなりました。GT-Rは真のスーパーカーへの領域に踏み込んだのです。 R35GT-Rは、レースでの勝利が大命題となっているため、車両およびエンジンの開発にかなりの時間を要したようです。その結果、二度目の中断時期が必要となったのです。

 

番外編 R35GT-R NISMO

f:id:carcar_life32:20180502113656j:plain

 

最新型のR35GT-RにはNISMO仕様のモデルがあります。
足回りやエアロパーツ、 ボディ、サスペンションからエンジンまで様々な点でチューンナップしており、ノーマルのGT-Rとは全く別物と言っていいほどスペックが異なります。エンジンの最高出力は前述したとおり441kW (600PS)です。

 

極限まで追求しつくされたエアロパーツとボディが生み出すダウンフォースは、300km/hの速度でノーマルのGT-Rに対し+100kgとなっています。そして曲がるための要素のもう一つ、サスペンションも細部にまでわたり改善されています。

 

ただ直線が速いだけのクルマではなく、曲がる性能についても高次元としています。豊富なレースの経験に裏打ちされたノウハウを持つNISMOだけに、GT-Rの性能を極限にまで高めているのです。ここまでくるとフェラーリーやランボルギーニといったスーパーカーと肩を並べるレベルに達していると言えるでしょう。

 

(参考リンク)

ハコスカ GT-R レストア 15 完成 | ハコスカ、ケンメリ中心 | 旧車のレストア専門店スターロード

【画像ギャラリー】激レア中の激レア車! 超極上のハコスカ&ケンメリGT-Rが市場に出た

日産:NISSAN GT-R [ GT-R ] スポーツ&スペシャリティ/SUV | 外観・内装

ホンダステップワゴンの歴史

どうも、おじさんです。
今日はホンダステップワゴンについてその歴史をざっくり振り返ってみたいと思います。

 

ホンダの5ナンバーサイズミニバンであるステップワゴン。個性的なスペックから人気を博しているクルマです。特に初代ステップワゴンが登場したときには爆発的な人気を誇った車種です。

 

1.ステップワゴンの歴史

① 初代ステップワゴンRF1/2型(1996年~2001年)

初代ステップワゴンが誕生したのは1996年です。このモデルの搭載エンジンはB20B型直列4気筒2.0L DOHCでした。他社がFRベースもしくは居室床下にエンジンをレイアウトした、商用ワゴンベースのミニバンを販売したのに対して、ホンダはFFレイアウトにより実現した床の低さや、四角いシンプルなスタイルなど、独自の路線を歩み始めました。また、戦略的な低価格などによって、一躍人気モデルとなりました。

 

初代ステップワゴンでは現在では上級グレードとして定着しているスパーダは設定されませんでした。

f:id:carcar_life32:20180428105015j:plain
画像:ホンダ・ステップワゴン - Wikipedia

 

② 2代目ステップワゴンRF3/4/5/6/7/8型(2001年~2005年)

2代目ステップワゴンは2001年に発売され、2005年にモデルチェンジされるまで販売されていたモデルです。フルモデルチェンジ当初はK20A型直列4気筒2.0LDOHC i-VTECのみのラインナップでしたが、2003年6月のマイナーチェンジでK24A型直列4気筒2.4LDOHC i-VTECエンジンがラインアップに加えられました。また、専用フロントグリル、エアロフォルムバンパー等の外観や黒を基調としたインテリアが特徴の上級グレードのスパーダが追加されました。

 

非常にスポーティな外観のスパーダは高い人気を誇りました。その後一時スパーダが設定されていない時期がありましたが、現在では上級グレードとしてすっかり定着しています。ここから、ステップワゴンスパーダの歴史が始まったのです。

 

③ 3代目ステップワゴンRG1/2/3/4型(2005年~2009年)

3代目ステップワゴンは2005年から2009年に販売されていたモデルです。このモデルから、現在では一般的になったリア側両側スライドドアをもつものへと進化しました。搭載パワートレインは先代と同じく、K20A型直列4気筒2.0LDOHC i-VTEC、K24A型直列4気筒2.4LDOHC i-VTECの2つのエンジンラインナップです。ステップワゴンは5ナンバーサイズのミニバンですが、2.4Lエンジンを搭載することで、コンパクトで力強いことが高評価を得て、人気モデルとなりました。

 

モデルチェンジ当初は先代で評価の高かったスパーダは設定されていませんでしたが、2007年11月のマイナーチェンジでスパーダが復活しました。専用のエアロフォルムバンパーやLEDハイマウントストップランプを内蔵したテールゲートスポイラー、ダーククローム調のメッキフロントグリル、16インチアルミホイールなどを装備し、スパーダとして特徴的な外観にしたほか、専用サスペンションチューニングやパドルシフトの採用により高いハンドリング性能と操舵安定性を実現しており、ステップワゴンの上級モデルとして確固たる位置を確保しました。

 

④ 4代目ステップワゴンRK1/2/3/4/5/6/7型

4代目ステップワゴンは2009年から2015年の間に販売されたモデルです。仙台で好評だった2.4Lエンジンは廃止され、搭載エンジンはR20A型直列4気筒2.0LSOHC i-VTECのみとなりました。この頃から、ステップワゴンのエンジンはダウンサイジングが図られていました。この4代目のモデルは、5代目の最新ステップワゴンが発売されてからも、高い人気を維持しており、現在中古車市場でもたくさん流通しています。また、いまだに社外品のカスタムパーツのラインナップが豊富なことからも、依然として人気が高いことがわかります。

 

⑤ 現行型5代目ステップワゴンRP1/2/3/4/5型

現行型となる5代目のステップワゴンは、2015年にモデルチェンジが施され現在に至っています。このモデルチェンジでは外観を変更したほか、ガソリン車ではダウンサイジングターボが採用されています。エンジンは2.0Lから1.5Lへと大幅にダウンサイジングされ、Honda車では初採用となる「VTEC TURBO」エンジンが搭載されています。また、このモデルのマイナーチェンジからから追加されたハイブリッド車にはLFA型直列4気筒DOHC VTECが搭載されています。これによって燃費性能が大幅に向上され、平成32年度燃費基準を達成しました。また、ハイブリッドシステムの最高出力も大幅に向上し、競合他車よりも高い動力性能をと加速を誇ります。

f:id:carcar_life32:20180428105400j:plain
画像:http://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/styling/design/

 

2.ステップワゴンのスタイル

歴代のステップワゴンは、その個性的なスタイルが人気となり、旧型ステップワゴンから新型ステップワゴンへと乗り換え続ける、根強いステップワゴンファンを獲得しています。特に人気が高いのはエアロパーツを纏い、精悍な顔立ちをした、上級モデルのスパーダです。スパーダのフロントマスクは一目でそれとわかる個性的なものであり、ライバル車である日産のセレナやトヨタのノア3兄弟と一線を画したものです。

 

大きなフロントグリルでありながらも威圧感はなく、スマートでスポーティです。目となるライトはシャープで、フロントマスク全体を引き締めるものになっています。標準車のステップワゴンよりも、スパーダの方が強くDNAを引き継いでいるという感じがします。

 

歴代のステップワゴンは、シートアレンジが豊富でファミリーカーとして人気があり、荷室を含めた収納スペースが多く使いやすいことから主婦層にも好評でした。最新型ステップワゴンでは、そんな使い勝手をさらに向上させるために、ホンダ独自のアイデアであるわくわくゲートが採用されています。リアドア全体が上方に開くという一般的な構造の他、リアドアの左半分が横方向に開くという独自の機構を持つ画期的なものです。狭いところでも荷物を積め、時にはサードシートへの乗降口として使える、そして子供でも容易に操作ができる、便利な構造になっています。

 

ステップワゴンというのは、いつの時代もライバル車に比べて独創的なスタイルを貫いています。だからこそ根強いファンが多いのです。

 

3.シートアレンジ

ステップワゴンが根強い人気を誇っている理由の一つに、シートアレンジの豊富さがあります。初代ステップワゴンからこの特徴を有しており、サードシートを畳めば広い荷室が確保でき、セカンドシートを分割しているため助手席側の片側のみ前に倒せば長尺の荷物が積めるという便利な構造になっています。

 

また、セカンドシートと運転席や助手席をフルフラットに倒せば、車中泊も可能なスペースを確保できます。セカンドシートがベンチシートであったり、左右独立したキャプテンシートであったりと、モデルごとに標準の仕様は異なりますが、シートアレンジの豊富さは初代ステップワゴンから脈々と受け継がれています。最新型のステップワゴンでは、シートアレンジしやすいようにさらなる進化が図られています。サードシートが床下に収納できるようになっているのです。これにより、荷室の幅が広がり、より荷室容積を稼いでいます。

 

シートアレンジに関しては、キープコンセプトを基本としながら、より便利なものへと進化しています。このあたりが、ファミリーユーズに向いており、高い人気を誇っている要因なのでしょう。

f:id:carcar_life32:20180428105801j:plain
画像:http://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/interior/utility/

 

4.先進予防安全技術Honda SENSING

最新型のステップワゴンでは、先進予防安全技術であるHonda SENSINGが全グレードで標準装備されています。歴代のステップワゴンでも、時代を先取りした安全装備というのは充実していたのですが、このHonda SENSINGが採用されたことで、より安全性が増しています。

 

対象物や人の位置と速度を測定するミリ波レーダーと、対象の形や大きさの識別に強い単眼カメラを融合した高精度な検知機能で、安心・快適な運転を支援してくれます。このHonda SENSINGには、主に8つの機能が備わっています。衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール、車線遺児支援システム、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能といった様々な安全機能を備えています。安全運転を支援し、危険を未然に防ぐあるいは最小限の被害に抑えるといったドライバーにやさしい機能です。

 

こういった先進安全技術も、歴代のステップワゴンで培ってきた技術が進化し続けることによって、技術確立ができているのです。

ホンダアコードの歴史まとめ

f:id:carcar_life32:20180425101031j:plain


ホンダのミドルクラスの歴史を築き上げてきたアコード。シビックのミドルクラス化とインスパイアの生産終了に伴いアッパーミドルクラスへとグレードアップし、今なお進化を続けながら歴史を引き継いでいます。そんなアコードについて、歴代のモデルの特徴などについて紹介していきましょう。

 

1.現行アコードのグレードと価格・スペック一覧

f:id:carcar_life32:20180425101333j:plain

 

数えて9代目となる現行アコードはCR5/6/7型と呼ばれ2013年から現在に至るまで生産・販売されているモデルです。現行のホンダアコードは、北米と日本で生産されていますが、日本で生産されている日本国内向けは4ドアセダンHybridのみの設定となっています。2グレードが設定されています。


・HYBRID EX

FF SPORT HYBRID i-MMD、JC08モード燃費30.0km/L、車両本体価格4,100,000円

システム最高出力158kW(215ps)

・HYBRID LX

 FF SPORT HYBRID i-MMD、JC08モード燃費31.6km/L、車両本体価格3,850,000円

  システム最高出力158kW(215ps)

 

ボディカラーは特別塗装色3色を含めて4つのカラーがラインナップされています。カラーバリエーションは少ないですが、どのカラーも魅力的なものになっています。

 

なお北米向けでは、4ドアセダンの他、2ドアクーペも販売されています。2ドアクーペを買われたいのであれば、輸入するという方法を取る必要があります。

 

2.ホンダアコードの歴史と特徴

① 初代 SJ/SM型(1976-1981年)
f:id:carcar_life32:20180425101452j:plain
初代アコードが産声を上げたのは1976年、高度経済成長の熱気がまだ残り、どの家庭で自動車を持ち始めるようになった、右肩上がりの時代です。当時のボディタイプは3ドアハッチバックでした。車両サイズは5ナンバーです。搭載エンジンは直列4気筒1.5L SOHCでした。その後4ドアセダンをラインナップに加え、さらに1978年には最上級モデルとして1.8L 直列4気筒SOHCエンジンを搭載したモデルが発売されました。

 

② 2代目 SY/SZ/AC/AD型(1981-1985年)

f:id:carcar_life32:20180425101737j:plain

1981年9月にフルモデルチェンジされて登場したのが2代目のアコードです。直列4気筒SOHC1.6Lと直列4気筒SOHC 1.8Lの2種のエンジンを搭載したモデルです。また世界で初めて民生用カーナビ(ホンダの自社開発)がメーカーオプションとして用意された画期的なモデルでもあります。初代と同様4ドアセダンと3ドアハッチバックがラインナップされていました。この頃アコードの位置づけは、現在のシビックと同じ位置づけの、ミドルクラスでした。

 

③ 3代目 CA1/2/3/4/5/6型(1985-1990年)

f:id:carcar_life32:20180425102242j:plain

1985年4月にフルモデルチェンジされ生まれ変わったのが3代目のアコードです。ヘッドライトがリトラクタブルに変更されています。搭載されたエンジンは直列4気筒DOHC16バルブ1.8Lデュアルキャブと直列4気筒2.0 L PGM-FI仕様、SOHC 12バルブ 1.8 L シングルキャブレター仕様がラインナップされていました。さらに1987年のマイナーチェンジでは、2.0 L シングルキャブレター仕様が追加されました。伝統の4ドアセダン、3ドアハッチバックの他、2ドアクーペもラインナップされていました。特に北米での人気が高い2ドアクーペが、このモデルでは日本国内でも販売されていました。

 

④ 4代目 CB1/2/3/4型(1989-1994年)

f:id:carcar_life32:20180425102736j:plain

4代目アコードは1989年9月にフルモデルチェンジされました。初代から続いていた特徴的な3ドアハッチバックは残念ながら廃止され、ボディタイプは4ドアセダンのみのラインナップでした。後にアメリカ生産では2ドアクーペと5ドアワゴンが追加されています。全車4valve化され、1.8LはSOHC 電子制御キャブ仕様、2.0LはDOHC/SOHC PGM-FI仕様とSOHC 電子制御キャブ仕様のエンジンラインナップでした。後に2ドアクーペ が追加された際に2.2L SOHC PGM-FI仕様が追加されています。

 

⑤ 5代目 CD3/4/5/6型(1993-1997年)

f:id:carcar_life32:20180425103054j:plain

1993年9月セダンをフルモデルチェンジして5代目アコードが誕生しました。ラインナップは4ドアセダンのみのボディタイプでスタートし、後に米国生産の2ドアクーペと5ドアワゴンが追加されています。車両サイズは3ナンバーサイズに拡大され、また、エンジンは全てPGM-FI仕様になり、トルク、パワーともに向上が図られています。2.2L SOHC、2.0L SOHC、 1.8L SOHCの他、スポーツグレード用の2.2L DOHCがラインナップされ、2.2Lは当時のホンダの先進技術であるVTECが採用されています。

 

⑥ 6代目 CF3/4/5/CL1/3型(1997-2002年)

f:id:carcar_life32:20180425103534j:plain

1997年9月にセダンとワゴンのフルモデルチェンジが行われ、6代目アコードが発売されました。4代目以来の5ナンバーの車両サイズが採用されたのですが、ワゴンはフェンダー幅が若干拡げられているため3ナンバーの車両サイズとなっていました。北米では2ドアクーペも発売されましたが、これは北米専用仕様であったため日本では発売されませんでした。エンジンは全エンジンでVTECを採用しており、F18B型1.8L SOHC VTEC、2.0L SOHC/DOHC VTECの3種類がラインナップされています。ワゴンには2.3L SOHC VTECが搭載されています。

 

⑦ 7代目 CL7/8/9型(2002-2008年)

f:id:carcar_life32:20180425103748j:plain

7代目アコードは2002年10月にフルモデルチェンジされました。日本向けにはセダンとワゴンが設定されています。6代目までは欧州市場向けに欧州仕様車が存在したのですが、7代目では日本仕様と欧州仕様が統合されたため、全グレードで3ナンバーとなっています。エンジンは連続可変バルブタイミング(VTC)を採用したi-VTECとなり、DOHC 2.0Lと2.4Lの2種類がラインナップされています。i-VTEC採用により全域で扱いやすいトルク特性となり、走行性能が格段に向上されています。

 

⑧ 8代目 CU1/2型(2008-2013年)

f:id:carcar_life32:20180425103934j:plain

8代目アコードは2008年12月にフルモデルチェンジが行なわれました。日本向け仕様はエンジンを全車ハイオク仕様とした2.4L 直4 i-VTEC(206PS)に統一されています。グレードは「24E」・「24TL」・「24TL SPORTS STYLE」・「24iL」の4つがラインナップされました。すべてFF車のみの設定でした。

 

⑨ 9代目 CR5/6型(2013-2016年)CR7型 (2016年-2018年)

f:id:carcar_life32:20180425104152j:plain

現行モデルである9代目は2013年6月に発表発売されました。アコードのモデルチェンジの特徴として、北米市場に先に投入し、後に日本向けが発表されるのが通例となっています。スペックやグレードの詳細は1章をご覧ください。

 

3.次期型アコードの情報

次期型アコード(10代目)は 2018年4~5月頃発売見込みと噂されていました。しかしながら2018年4月下旬の段階でまだ情報が聞こえてこないことを考えると、夏ごろの発表・発売になるのではないかと推測されます。

 

すでに北米市場には2017年7月に新型アコードのガソリン車が2018年2月にハイブリッド車がそれぞれ発表・発売されており、このスペックが日本仕様にも踏襲されるものと見込まれます。1.5Lと2.0Lの直噴ターボエンジンが用意され、トランスミッションは1.5L車がCVT、2.0L車には10速ATがそれぞれ搭載されています。また、Sportグレードには6速MTが設定されていますが、これは北米市場向けであって日本市場にはマニュアルトランスミッションが投入される可能性は低いと思われます。このモデルでは、標準でHonda SENSINGが装備されています。

 

4.シビックとの差別化

ホンダのミドルクラスセダンには、シビックがラインナップされています。このシビックもホンダの歴史をけん引してきた名車です。かつては、現在のカテゴリでいうとコンパクトカーに位置づけられていた車ですが、7代目の5ドアハッチバックが販売不振だったこと、同一カテゴリにフィットが登場したことから、日本ではハッチバックが廃止され4ドアセダンのみの販売となり、さらに時代の流れに伴ったワイド化により3ナンバーのミドルクラスのクルマへと変化(進化?)を遂げています。シビックの大型化に伴いアコードも大型化され、アコードは現在のようなアッパーミドルクラスのクルマに代わっています。このようにシビックとアコードは棲み分けがなされており、ホンダのセダンのラインナップを構成しています。

 

往年の3ドアハッチバックのアコードをご存知の方は、現在セダンのみが設定されているアコードには寂しさを感じているかもしれませんね。

 

(Thanks to)

http://www.honda.co.jp/50years-history/challenge/1976accord/page03.html

http://b-cles.jp/car/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89

 

トヨタプリウスの最新情報

f:id:carcar_life32:20180424183516j:plain
画像:https://toyota.jp/prius/


トヨタプリウスのラインナップ
現行型のプリウスはZVW5#という方式で、2015年にフルモデルチェンジされた4代目になります。このモデルからE-Fourと呼ばれるモーター駆動の4WDシステムが採用されています。日本のハイブリッド車のパイオニアであるプリウスは、年々進化を遂げて、現在のモデルに至っています。

 

プリウスは現在、特別仕様車のS“Safety Plus・Two Tone”およびS“Safety Plus”の2グレードが設定されており、また従来のFFに加えて、モーター駆動の4WD E-Fourがラインナップされています。全部で9グレード17タイプのモデルがあります。その豊富なラインナップとメーカー希望小売価格は次のようになります。

 

特別仕様車 S“Safety Plus・Two Tone” 2WD 2,733,480円
特別仕様車 S“Safety Plus・Two Tone” E-Four 2,927,880円
特別仕様車 S“Safety Plus” 2WD 2,607,120円
特別仕様車 S“Safety Plus” E-Four 2,801,520円
Aプレミアム“ツーリングセレクション” 2WD 3,199,745円
Aプレミアム“ツーリングセレクション” E-Four 3,394,145
Aプレミアム2WD 3,107,455円
AプレミアムE-Four 3,301,855円
A“ツーリングセレクション” 2WD 2,926,800円
A“ツーリングセレクション” E-Four 3,121,200円
A 2WD 2,777,563円
A E-Four 2,971,963円
S“ツーリングセレクション”2WD 2,628,327円
S“ツーリングセレクション”E-Four 2,822,727円
S 2WD 2,479,091円
S E-Four 2,673,491円
E 2WD 2,429,018円

 

最上級グレードのAプレミアム“ツーリングセレクション”からエントリーモデルのEまで、バラエティーに富んでおり、価格帯も約340万円から243万円と幅広いので、自分の好みや予算に応じて選ぶことができます。

 

2.プリウスの歴史

f:id:carcar_life32:20180424183743j:plain

画像:https://newsroom.toyota.co.jp/

① 初代プリウスNHW1#型 (1997年~2003年)

国産初のハイブリッド車として初代プリウスが登場したのは、1997年12月です。当時のキャッチコピーは「21世紀に間に合いました。」です。それほど当時の技術水準からみると、ハイブリッドというのは未来の技術だったということです。搭載されたパワートレインは1NZ-FXE型直列4気筒1.5LDOHCエンジンと1CM型のモーターでした。初代プリウスは5ナンバーで走行性能は軽自動車並みだったということです。それでも環境意識の高い方を中心に月間10,000台程度を販売し続けたのですから、当時としては画期的な技術にユーザーは心を動かされたのでしょう。

 

f:id:carcar_life32:20180424184006j:plain

② 2代目プリウスNHW20 (2003年~2011年)

2代目のプリウスが登場したのは2003年です。先代では4ドアセダンでしたが、このモデルでワンモーションスタイルの5ドアハッチバックへと、ボディ形状が大きく変更されました。全く別の車に生まれ変わったのです。変わったのは外観だけではありません。2代目プリウスに搭載されたパワートレインは、THS-II (Toyota Hybrid System II) と呼称される、先代プリウスに搭載していたTHSの発展型で、エンジンは先代と同じく1NZ-FXE型を搭載していますが、モーターが新型となり出力を33kWから50kWへと向上させ、パワーアップが図られています。また燃費性能も大幅に向上し、10・15モード燃費は35.5km/Lを達成しました。4人乗り以上の市販ハイブリッドカーとしては当時、世界最高の燃費を達成しています。

 

f:id:carcar_life32:20180424184212j:plain

③ 3代目プリウス ZVW30 (2009年~2015年)

3代目プリウスは2009年に発売されました。このモデルチェンジではパワートレインが大幅変更になっています。3代目モデルのハイブリッドシステムには、9割以上が新開発というリダクション機能付THS-IIが採用されています。エンジンは高速域での燃費向上のために1.5Lの1NZ系から新世代のZR系1.8Lの2ZR-FXE型に変更されており、モーターも3JM型に変更されています。これにより2.4Lガソリンエンジン車並みのパワーを実現したのと同時に、10・15モード燃費で38.0km/Lという世界トップクラスの燃費を達成しています。

 

f:id:carcar_life32:20180424183516j:plain

④ 4代目(現行)プリウス ZVW5#(2015年~現在)

4代目の現行プリウスは2015年に発売されたものです。これまでのトヨタでのハイブリッド開発における技術の粋を集めて完成した4代目プリウスは、様々な点で進化しています。バッテリーの小型化により、先代プリウスよりも車高を20mm下げています。また、先代まではニッケル水素エンジンが使われていましたが、リチウムイオン電池に変更しています。また従来と大きく変わったのは4WDが設定されたことです。E-fourと呼ばれる、後輪駆動用のモーターを持つ4WDシステムを採用したことで、選択肢が広がっています。搭載されているパワートレインは、3代目同様の2ZR-FXE型エンジンを踏襲していますが、最大熱効率40%を実現して改良を施しています。また、ハイブリッドシステム全体の小型・軽量化や約20%の低損失化を図ったことで、10・15モードよりも運転条件の厳しいJC08モードで燃費を40.8km/Lにまで引き上げています。また、このモデルで追加された4WD e-Fourでも同モードで34.0km/Lの低燃費を実現しています。ライバルの追随を許さない、プリウスの力強い進化は続いているのです。

 

3.プリウスの燃費性能

ハイブリッド車であるプリウスの内臓ともいえるパワートレインは、2ZR-FXE型直列4気筒1.8L DOHCエンジンと、1NM型 交流同期モーター(フロント)からなっており、エンジンの最高出力は72kW(98ps)、モーターの最高出力は53kW(72ps)で、システム全体の最高出力は100kW(136ps)になります。1.8Lクラスのクルマですから、これだけのパワーがあれば十分だと言えるでしょう。特に燃費性能に特化したプリウスであればなおさらです。

 

またE-Fourと呼ばれる後輪駆動用のモーターは1MM型の 交流誘導モーターが使われています。

 

プリウスのラインナップの中で最も燃費が良いのは、エントリーグレードであるEで、JC08モード燃費は40.8km/Lになります。ガソリン3Lでゆうに100km以上走れるのですからすごいとしか言いようがありません。この燃費性能は他社のハイブリッドやe-POWERに大差をつけており、他の追随を許さない高い燃費性能を誇っています。そのほかのグレードでも燃費性能は非常に優れています。2WDではJC08モード燃費37.2km/L、4WDでは同34.0km/Lというのですから、様々な装備を装着して車両重量が重くなっても、プリウスのパワートレインは高性能を発揮できるものだと言えます。

 

初代プリウスの燃費が10・15モードで28.0km/Lだったことを考えると、より厳しい運転条件であるJC08モードで40.8km/Lに到達したということは、およそ2倍の燃費性能に進化したということです。ハイブリッド車のパイオニアですから、一日の長があり、今後もライバル車の追随を許さない進化を遂げていくのでしょう。

 

4.プリウスの評判

プリウスを実際に買われた方々の口コミでは、走行性能、乗り心地、燃費については非常に高い評価を受けています。一方、エクステリアやインテリア、エンジン性能、価格については、人それぞれで評価が分かれています。これは、外観のデザインや内装、収納サイズが評価を下げる要因となっているようです。

 

もう少し具体的に口コミを見ていきましょう。

 

まず、評価が分かれるエクステリアデザインについてです。先進的なデザインに対しての評価が今一つといった感じでしょうか?

 

「数年後を先取りした印象。ガソリンの給油時まで考えたデザインに驚いた。」

「プリウス=先駆けを意識させるアグレッシブなデザイン。10年以上色褪せない。」

「プレデターそのもの。世界のトヨタのハイブリッド戦略の旗艦モデルとしてこれはない。どこかしらがダサいこのセンスの無さはどうにかならないか?」

「エンジン性能や走破性は素晴らしいが…ダサい…とにかくダサい。」

 

このように賛否両論です。デザインが先進的すぎることが要因のようです。確かに近未来的なデザインですね。

 

次に、プリウスの最大の売りである、燃費について口コミを見ていきましょう。

 

「500Km走行してまだ2度目の給油していないが、メーター表示で23.5km/リットル。恐らく1度の給油で楽に1000Km走行出来る。」

「春で暖かくなった事もあり楽々30km/Lを超えるようになった。」

「ガソリンを入れる頻度が確実に少なくなった。ここは文句のつけようがない。」

 

このように、高評価ばかりです。

 

総じていうと、確実に進化した燃費性能については、申し分ないレベルである一方、先進的すぎたデザインには好き嫌いが分かれたという感じです。

 

クルマ選びというのは、結局は買われる方の好みによります。主観的でいいのです。プリウスという車が気に入ったのなら、自分の感性を信じて買えばいいのですし、気に入らないのであれば買わなければいいのです。カタログを見るだけで決めるのではなく、口コミを参考にして、また実際に試乗して最終的な決断をしてください。